次の瞬間 (1955 / Konica SII)

前回「ベージュ色の子犬を望んだ」のは、たまたま

その前飼っていたのがベージュ色、人間並みの感性、

高校生時代初めて飼った黒犬とは大違いだったから。

受験勉強で心が荒んでは、、と父は理屈を付けたが、

実は自分が飼いたかった、黙々楽しげに面倒をみて

いた。 それがこの大きい方、雄。 胸と足先が白、

当時の白足袋宰相にあやかって名はシゲル。 黒犬

は気が荒い、気が知れない、など言うが、こいつも

8歳のある日突然出奔して行方不明。 そうなる前、

「お宅のに似ているから、、」と知人が連れて来た

これも雄の子犬、馴染めば今度こそ<私の>になる、、そのチビがシゲルのお大事に興味津々、おっ可愛い、、パチリ! ところが次の瞬間、

オッパイと間違えたかチビ公め、いきなりパクッ! 当然、ギャンッ! 以後シゲルはチビを嫌い、養子縁組中止。 人間側も紆余曲折して、

<私の>が授かったのは20年もの犬的空白の後。 あいにくパクッ! ギャンッ!は撮り損ねたが、犬も油断すれば痛い目に遭う、円滑な

人間関係に anticipation は不可欠、まして失敗が許されぬビジネス、<次の瞬間>への備え無しでは、、 おっと、また<講師>が出た。■

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