時砲? (1970)

W.L.デアンドリア(44歳の早世、痛恨)の

推理小説が好き。 主人公マット・コブはTV局

の<特別企画部>責任者、実質は<問題解決人>。

甘党で犬を愛し、言葉の用い方には殊更ウルサク、

時計を見ずに正確な時刻が言える男、、 肩書き

の点を除けば、え? オレのこと? 体内時計に

自信があるので、<高級>時計など欲しがらない。

が、「温度、湿度、日付、曜日を表示、7種類の

鳥の声が時を告げる電波掛時計、8800円!」

なる通販広告には目を惹かれた。 こりゃ凄い、、

技術の粋を集めてこの価格、カシオさんお気の毒。 技法研修で「新製品が発売と同時にメダマにされない方策の選定」など哀しげな実務課題が

掲げられていたくらいだもの、、はともかく<時刻>への関心は人間誰しも、そこに便利さや趣味まで載せたオタカラ愛玩の一例をリスボン郊外

シントラの王宮で見付けた:ミニ大砲付き日時計、レンズが集めた太陽熱で着火、定刻ズドン! うまく行ったかどうか? 昔は東京でも大砲で

正午を告げたそうだが、王族は時間に追われることあるまい、精度は二の次だったろう、、で、自分が王様並みの時間を生きていることに気付く。

高齢化社会は地獄、と感じていたが、「高齢化社会は王様ばかり」でもあった。 しかし大方の<王様>は貧相で不機嫌、やはり地獄、かな?■

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